私たちについて

「昭和大学 医学部 
救急・災害医学講座」とは

昭和大学救急・災害医学講座のホームページをご覧頂きありがとうございます。
皆さんは「十種競技」というのをご存知でしょうか?日本では認知度が高くありませんが、欧州では人気の競技です。競技は2日間にわたり、1日目に、100m走、走り幅跳び、砲丸投げ、走り高跳び、400m走、2日目に、110m障害、円盤投げ、棒高跳び、やり投げ、1500m走を行います。それぞれの選手に得意、不得意はあると思いますが、二刀流ならぬ十刀流です。もちろん、各種目の競技記録は、各種目単体の記録には及びません。しかし、各種目のトップアスリートは2日間で十競技も行うことは困難でしょう。欧州では尊敬を集め「キング・オブ・アスリート」と呼ばれています。

どこか救急医と似ていると感じませんか?救急医は、交通事故で運ばれた、朝からお腹が痛い、突然胸が痛い、子供が熱を出した、頭を打った。ECMOを扱い、看取りを行う。病院の外に出て、災害に立ち向かう。なんでも対応することが求められます。それぞれの専門診療科の技術、経験には及ばないところもあるかもしれませんが、専門診療科の先生が突然子供の発熱や交通事故をみることは困難でしょう。どんなものでも対応できることが、ひとつの「専門性」と言えます。

救急医はキング・オブ・アスリートならぬキング・オブ・ドクターと言えるのではないでしょうか?とても誇り高い仕事だと思います。昭和大学救急・災害医学講座は皆さんをお待ちしております。

教授挨拶

講座主任(教授) 土肥謙二

メッセージ

昭和大学 医学部 救急・災害医学講座について

日本の医学史の中で救急医学という学問が体系的に行われるようになったのはごく最近のことで、新しい医学といえます。その一方で医師は目の前にいる苦しむ患者に対して担当科や臓器など関係なく手を差しのべるのが本来の姿であると思います。そういった観点で見ると救急医学はまさに“医の原点“ともいえる医学でもあります。

2011年に発生した東日本大震災、そして2020年に発生した新型コロナウィルス感染症は日本人の根幹的な考えや生活様式をも変えました。昭和大学でもこのような災害や国家的な危機に対応するため講座名に災害が加わり、救急・災害医学講座として新たなスタートを切りました。

このような背景の中で昭和大学救急・災害医学講座は劇的に変化する救急医療、災害医療に貢献できる組織としてその使命を果たしてまいります。また、将来の日本の救急医療や災害医療を担っていく医師を育成していくために努力していく所存です。

昭和大学 医学部 救急・災害医学講座の役割

昭和大学には東京都と神奈川県に9附属病院を有しております。そのうち4病院(全約2400床)で、それぞれの地域に根づいた救急医療(うち2病院は救命救急センター)を展開しています。昭和大学病院は東京の城南地区を中心とした地域救急医療を担う基幹病院で、一次二次救急に加えて品川区では唯一の救命救急センターを有しています。災害時は災害拠点病院として城南地区の医療機関の要としての役割を担っています。このような重責を担った病院において、各診療科やすべてのスタッフと連携し協力を仰ぎながら質の高い救急医療を展開していきます。また、大学の地域における役割の重要性は増しています。昭和大学 救急・災害医学講座では各附属病院が位置する地域自治体、地域住民、地域医師会、地域医療機関と密接に連携し、昭和大学の地域への貢献における救急医の使命を果たしていきたいと考えています。

近年の救急医の役割は救急診療や災害医療のみならず、集中治療医学、病院前救護、医療スタッフや一般市民向けへの教育などと拡大しています。さらに地域医療機関や行政機関と密接に連絡を取り合い地域救急を展開して行くことが重要です。そういった意味において救急医は地域医療全体のネットワークのハブとなり働くことが必要だと思っています。また、次世代の日本の救急医が世界のフロントランナーとして活躍していくために、優れた臨床医であり且つ世界に貢献する研究者である未来の救急医の育成のために前に進んでいく所存です。是非とも昭和大学 救急・災害医学講座をご指導ご支援賜りたくお願い申し上げます。

プロフィール

経歴

昭和61年04月
昭和大学医学部 入学
平成04年03月
同上 卒業
平成04年05月
第86回 医師国家試験 合格
平成04年05月
昭和大学脳神経外科学教室 入局
平成04年05月
昭和大学大学院医学研究科 入学
平成08年03月
昭和大学大学院医学研究科 修了
平成05年04月
西島脳神経外科病院 派遣
平成06年04月
国立東京第二病院(現、東京医療センター)派遣
平成08年04月
昭和大学医学部脳神経外科学講座 員外助手
平成09年07月
昭和大学医学部脳神経外科学講座 助手
平成14年09月
昭和大学医学部救急医学講座 助手
平成18年04月
昭和大学医学部救急医学講座
専任講師(兼医局長)
平成22年10月
University of Washington、Seattle, USA 留学
平成22年10月
Visiting associate professor, Division of Gerontology and Geriatric Medicine, University of Washington, Seattle, USA 
平成23年06月
昭和大学藤が丘病院救急医学科
専任講師(兼医局長)
平成25年09月
東京慈恵会医科大学救急医学講座
講師(兼診療医長)
平成26年01月
東京慈恵会医科大学救急医学講座
准教授(兼診療医長) 
平成26年01月
昭和大学救急・災害医学講座 主任教授

EDITORIAL BOARD MEMBER OF INTERNATIONAL JOURNALS

  • 1. Open Journal of Critical Care Medicine
  • 2. Open Journal of Clinical Chemistry
  • 3. Acute Medicine & Surgery
  • 4. Journal of Clinical Medicine, Section editor of brain injurry
  • 5. 日本脳神経外傷学会誌

役職

  • 日本救急医学会評議員
  • 日本臨床救急医学会評議員
  • 日本酸化ストレス学会理事
  • 日本脳神経外傷学会理事評議員
  • 日本神経救急学会評議員
  • 日本脳卒中学会評議員
  • 日本脳神経外科学会評議員
  • 日本酸化ストレス学会理事評議員
  • 日本脳神経モニタリング学会評議員
  • 日本脳低温療法学会幹事

専門医

  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本救急医学会専門医指導医
  • 日本脳卒中学会専門医指導医
  • 日本頭痛学会専門医
  • 日本脳神経外傷学会指導医
  • 日本体育協会公認スポーツドクター取得

受賞歴

平成19年2月
かなえ医薬振興財団 研究助成受賞
平成19年10月
国際脳低温療法シンポジウム 優秀演題賞
平成19年10月
日本救急医学会 優秀演題賞
平成20年3月
日本神経外傷学会 牧野賞
平成27年6月
日本酸化ストレス学会 学術賞

研究内容

基礎研究のテーマと実績

神経損傷、神経保護、神経再生を軸とした神経炎症の研究に取り組んできました。

神経損傷、神経保護、神経再生を軸とした神経炎症に関する研究
蘇生後脳症モデルを用い、海馬における遅発性神経細胞死にアポトーシスが関与し、マイクログリアが重要な役割を有することを明らかにしました。
炎症性サイトカインと神経細胞死に関する研究(Reg. Pept 2002, Proc Natl Acad Sci USA 2006 et al)
本研究は、科学研究費補助金による助成を受けて実施し、その成果の一例として、Interleukin-1、Interleukin-6の役割についてマウス脳虚血モデルを世界ではじめて開発しました。そのモデルを用いて脳虚血に関する多くの研究を報告しました。また、神経ペプチドであるPACAPの神経系における役割や神経保護効果について先進的な研究を行ってきました。
頭部外傷と酸化ストレスに関する研究(Anioxid Redox Signal 2007,J Neuroinflammation 2010 et al.)
本研究はマイクログリアにおけるフリーラジカル産生と酸化ストレス評価法の開発に取り組みました。そして、研究テーマの一つである遺伝子欠損マウスを用いた研究を遂行するため、神経救急疾患の動物モデル開発にも取り組み、より臨床の病態に近いモデルを用いた心肺停止モデル、脊髄虚血モデル(出血性ショックモデル)を開発しました。
電子スピン共鳴装置を用いた血液におけるフリーラジカル計測法の開発と応用研究(J Neurotrauma 2006 et al)
電子スピン共鳴装置を用いて血液中のフリーラジカル測定法を開発しました。本法を基礎研究と臨床研究へ応用し、神経救急疾患における血中フリーラジカル測定を行い、頭部外傷患者におけるフリーラジカル消去剤(エダラボン)の効果を明らかにしました。それまで、臨床における直接的なフリーラジカル測定は不可能であったため、エダラボンの臨床におけるフリーラジカル抑制効果を証明するはじめての報告となり、本研究は、日本脳神経外傷学会にて牧野賞を受賞しました。
脳低温療法による血中酸化ストレスの抑制に関する研究(OxidMed Cell Longev 2013)
脳低温療法によって血中酸化ストレスが抑制されることを報告し、国際脳低温療法シンポジウムにて最優秀演題賞を受賞しました。
水素水の神経保護効果と頭部外傷後のアルツハイマー病の発症抑制効果の研究(Plos One2014)
米国ワシントン大学(Seattle, USA)に客員准教授として留学した際に取り組み、本研究成果は2015年日本酸化ストレス学会学術賞を受賞しました。
臨床研究について

臨床においては神経保護法の開発として脳低温療法の研究を中心に取り組みました。

神経救急疾患とOrexinの役割に関する研究 (Neurology2001,Peptides 2005, Neuropeptides2005)
スタンフォード大学の西野教授(ナルコレプシーの原因蛋白として知られているオレキシンを発見した研究者)と研究に取り組み、様々な神経救急疾患の髄液でオレキシン濃度が低下していることを発見しました。そして、酸化ストレスの制御が神経炎症の抑制と神経保護に大きく関与する可能性に着目し、フリーラジカル研究に着手しました。
経鼻咽頭冷却法による脳温管理法の開発(Acta Neurochir 2006)
ヒトの鼻咽頭を冷やすと脳温が低下することを世界ではじめて発見し、生理学的選択的脳温冷却法として発表しました。その方法は一般に広く知られることになり、ヨーロッパ蘇生ガイドラインでもプレホスピタルケアとして使用され、日本でも現在臨床研究が進行しています。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤(NSAIDs)を用いた薬理学的脳温管理法の開発(ActaNeurochr 2006)
本研究では現在一般的に行われている平温に脳温を維持する治療法を開発し脳平温療法と命名しました。現在一般的に行われている薬剤を用いた脳温管理は初めて臨床応用した治療として世界的に知られています。

林宗貴 教授

藤が丘病院の救急医療は、昭和60(1985)年に救命救急センターを併設したことに始まり、平成15(2003)年にER(初期・二次救急外来)を開設して、地域の救急医療の充実に努めてきました。さらに、平成24年度(2012年度)の改修によって、救命救急センター35床と救急外来部門(ERと救命救急センターの初療室)をone floorに配置したED(Emergency Department)となりました。また、通常の救急医療に加えて、災害派遣チームのDMAT、横浜救急医療チーム(YMAT)や立て籠もり事件の現場で活動するIMAT(Incident Medical Assistance Team)を構成し、活動の場を病院前にも広げています。

勤務体制は、交代制勤務が確立しています。当院の救命救急科は、専攻医プログラムの連携病院ですが、救急科専攻医についての十分な研修ができます。皆さんと共に学ぶ機会があることを期待します。救急科専門医の取得は通過点です。

病院のご紹介

 

昭和大学病院救命救急センター

臨床研究について

1965年 救急病院の告示を受ける
1994年 救急医学科の設置
1996年 災害拠点病院に選定
1997年 東京都災害時後方医療施設に指定
1997年 昭和大学医学部救急医学講座の設置
初代主任教授として有賀徹 現名誉教授が就任
1999年 東京都より救命救急センターの認定
有賀徹 現名誉教授が救命救急センター長に就任
2005年 東京DMAT指定医療機関として指定
2011年 総合診療部が新設される
三宅康史 元教授が救命救急センター長に就任
2012年 東京都よりDMATカーが配備
2014年 日本DMAT指定病院に指定
2016年 土肥謙二が二代目主任教授(兼救命救急センター長)に就任
2017年 昭和大学医学部救急・災害医学講座に名称変更

アクセス

〒142-8666 東京都品川区旗の台1-5-8

昭和大学藤が丘病院 救命救急センター

沿革

1985年 神奈川県下5番目の救命救急センターとして開設
33床(集中治療室6床、一般病床27床)鈴木快輔院長(センター長兼務)
1988年 救命救急入院実施施設の承認
1991年 救急医学科 創設
高橋愛樹 教授 就任
1992年 救命救急士運用開始とともにCPA受け入れ特定医療機関となる
1993年 横浜市救急指令センターへ救命指導医派遣開始
1995年 日本集中治療医学会専門医研修施設
1998年 日本救急医学会、救急科専門医指定施設および指導医指定施設
2001年 ER(初期・二次救急医療施設)創設
救命救急センター 35床(集中治療室が8床、一般病床27床)に増床
救命救急センター専用CT設置
2002年 成原健太郎 教授 就任
2008年 横浜市YMAT指定病院に指定
2011年 林宗貴 教授 就任
2012年 ERと救命救急センターを救急医療センターとして統合
2013年 横浜市二次救急拠点病院A取得
救命救急センター専用CT更新
2014年 日本DMAT指定病院に指定

アクセス

〒227-8501 横浜市青葉区藤が丘1-30

横浜市北部病院救急センター

沿革

2001年 昭和大学横浜市北部病院開院
2002年 災害拠点病院として認定
2002年 救急指定病院として認定
2010年 横浜市二次救急拠点B認定
2010年 横浜市二次救急拠点A認定
2014年 神奈川DMAT指定病院として認定
2019年 八木正晴 准教授が診療科長に就任
2021年 宮本和幸 准教授が救急センター診療科責任者(診療科長補佐)に就任

アクセス

〒224-8503 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央35-1

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